一人でも多くの難民に～日本での生活を支えるために継続的な支援を

初めまして。

AAR Japan［難民を助ける会］の櫻井佑樹と申します。

海外から来日された難民・避難民の方々への支援を担当しています。皆さまからのご厚意をしっかりと難民・避難民の方々につなぐため、精一杯努めてまいります。

よろしくお願いします。

このところ、難民・避難民の方、お１人おひとりのご事情をしっかり伺いながら本当に必要な方への「緊急一時金」をお届けするための面談で、連日忙しくしています。つい先日、こんなことがありました。

日本に住んでいる親戚を頼って、ウクライナから来日した一家がありました。ある支援プログラムに申請し、生活費の支給が決まったのですが、家族のうち一人だけが支給対象から外されたというのです。それは一家で最も高齢のおばあちゃんでした。

おばあちゃんは家族とともにずっとウクライナで暮らしてきましたが、実はおばあちゃんだけがロシア国籍でした。ご存じのように、ウクライナは１９９１年までソビエト連邦に属し、ロシア人もたくさん住んでいました。これまではロシア国籍でも特に問題はなかったといいます。

しかし、その支援金は、対象はウクライナ人だけ。だからおばあちゃんは対象外になってしまったのです。おばあちゃんの心中を思うと、私は胸が痛くなりました。

ウクライナ危機以降、様々な団体が支援プログラムを立ち上げ、それぞれの強みやこれまでの経験を活かした取り組みをしています。当会からの「緊急一時金」は国籍は問いません。おばあちゃんに一時金をお渡しすることができました。

一団体でできることは限られていますが、様々な立場で補完し合いながら、日本へ逃れてきた方々を支えていければと思います。

こうして当会が支援をお届けできるのは、私たちを信頼して寄付金を託して下さる皆さまがいるからです。本当に感謝しています。

これから時々、現場の状況をお知らせしたいと思います。もしお時間がありましたら、どうかお付き合いください。

AAR Japan［難民を助ける会］

櫻井拝